従業員等への事業承継
親族等に適任者がいないとき、役員や従業員、取引先や金融機関等から後継者を選ぶことが考えられます。
「従業員等への事業承継」で注意すべき事項は以下の4点です。
事業承継の基盤作り
- 後継者候補との意思疎通や相互理解を深める。
- 事業承継に対する方針や計画について、社内外の関係者(親族・役員・従業員・取引先・金融機関等)から協力を得る。
親族以外の者を後継者とする場合、関係者等には相応の説明が必要であり、社外から招聘する場合は社内の反発にも注意する。もちろん、経営者の親族の意向も確認しなければなりません。
- 世代交代を見据えた経営幹部の構成を考え、会社組織を整備する。
後継者の育成
後継者を決定すると、自分の後継者として、どのように育てるかが大きな問題となります。
教育の現場からは、自社の社内で教育する場合と社外で教育する場合が考えられますが、それぞれの目的に加え、会社や後継者等の事情を考えて育成します。
| 目 的 |
|---|
| 経験や知識の習得をさせたい |
| 経営者としての自覚を持たせたい |
| 経営理念や経営方針を引き継がせたい |
| 方 法 |
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| 自社の各部署をローテーションさせる |
| 責任のある地位に就ける |
| 現経営者が指導 |
| 目 的 |
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| 新しい経営手法を習得させ、人脈を広げさせたい |
| 経営者としての責任感・資質を確認したい |
| 豊富な知識や広い視野を習得させたい |
| 方 法 |
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| 他社へ勤務させる |
| 子会社や関連会社の経営を任せる |
| 海外留学させたり、セミナー等を活用する |
経営者個人の財産の引継ぎ
経営者自身が所有する、自己が経営する会社の株式(自社株)や不動産等の財産は、自社株などの事業に必要な財産を後継者へ集中させて引き継がせることが重要です。
どのような財産を引き継ぐかは,後継者は、経営者だけでなく、相続人となる親族も含めて、よく話し合い、お互いに納得することが必要です。これを怠ると,会社経営を揺るがす事態になることもよくあります。
財産の引継ぎに活用したい手法の例として、以下の項目があげられますが、税務や法務の専門知識のほか、経営に与える影響も大きいので、経験豊富な専門家へ相談するなど、十分な検討が必要です。
MBO(Management Buy-Out)とは、後継者や会社の経営幹部が、経営者が所有している自社株を買い取り、経営権を取得する方法(経営幹部による会社買収)です。
また、後継者が自社株を買い取る資金調達方法のひとつとして、経営者の能力や会社の将来性を担保に金融機関等から融資を受けたり、ファンドから融資や出資を受けることができる場合もあります。
種類株式とは、株主総会での議決権や財産権等が通常の株式(普通株式)と異なる株式です。種類株式を使用することで、議決権をコントロールすることができます。
経営者個人の会社に対する債務保証や担保の処理
会社が金融機関等から金銭を借り入れるとき、金融機関等から、経営者の個人保証(債務保証)を求められたり、経営者の個人財産を担保として差し入れすることを求められることがよくあります。
しかし、経営者が交代したからといって、個人保証や担保が解除されることは、借入金がなくならない限り、ありません。
会社と経営者は一蓮托生といわれる所以ですが、現経営者にとっても後継者にとっても大きな負担です。
対策は、以下の通りです。
- 会社の借入金を減らす。
- 後継者の債務保証を軽減できるよう金融機関と交渉する。
- 保証や担保の負担に見合った報酬を支払う。

















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