親族への事業承継(自社株対策)
事業承継の基盤作り
- 後継者候補との意思疎通や相互理解を深める。
- 事業承継に対する方針や計画について、社内外の関係者(親族・役員・従業員・取引先・金融機関等)から協力を得る。
- 世代交代を見据えた経営幹部の構成を考え、会社組織を整備する。
後継者の育成
後継者を決定すると、自分の後継者として、どのように育てるかが大きな問題となります。
教育の現場からは、自社の社内で教育する場合と社外で教育する場合が考えられますが、それぞれの目的に加え、会社や後継者等の事情を考えて育成します。
| 目 的 |
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| 経験や知識の習得をさせたい |
| 経営者としての自覚を持たせたい |
| 経営理念や経営方針を引き継がせたい |
| 方 法 |
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| 自社の各部署をローテーションさせる |
| 責任のある地位に就ける |
| 現経営者が指導 |
| 目 的 |
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| 新しい経営手法を習得させ、人脈を広げさせたい |
| 経営者としての責任感・資質を確認したい |
| 豊富な知識や広い視野を習得させたい |
| 方 法 |
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| 他社へ勤務させる |
| 子会社や関連会社の経営を任せる |
| 海外留学させたり、セミナー等を活用する |
経営者個人の財産の引継ぎ

経営者自身が所有する、自己が経営する会社の株式(自社株)や不動産等の財産は、相続税等の税負担も考慮しながら、自社株などの事業に必要な財産を後継者へ集中させて引き継がせることが重要です。
しかし後継者以外の相続人への配慮も忘れないで下さい。配慮を怠ったために、遺留分の請求等による遺産争いや、果ては、会社経営を揺るがす事態になることもよく見られます。
財産の引継ぎに活用したい手法の例として、以下の項目があげられますが、税務や法務の専門知識のほか、経営に与える影響も大きいので、経験豊富な専門家へ相談するなど、十分な検討が必要です。社株対策といいます。
なお、贈与や譲渡あるいは相続等により、自社株を移転する場合、税負担を軽減するために、自社株の相続税評価額を下げながら(株価対策)、経営者の持ち株数を減らし(株数対策)、無理なく相続税を納税できるようにします(納税資金対策)。これらの対策をあわせて、自社株対策といいます。
生きているうちに財産を贈ることを、生前贈与といいます。
生前贈与にかかってくる税金は贈与税ですが、贈与税には、『暦年課税制度』と『相続時精算課税制度』があります。
家族構成や財産の内容によって、どちらか有利な方法を選択することができますが、『相続時精算課税制度』を選択すると、『暦年課税制度』に戻ることはできません。慎重な対応が必要です。
暦年課税制度
1月1日から12月31日までの1年間に、その年中に贈与された財産の合計に対して贈与税を課税する制度
相続時精算課税制度
親から子への贈与にあたり、贈与時には軽減された贈与税を納付し、相続時には、贈与された財産を相続財産に加えて相続税で再計算する課税制度
贈与税納税猶予制度
親から子への贈与にあたり、贈与時には軽減された贈与税を納付し、相続時には、贈与された財産を相続財産に加えて相続税で再計算する課税制度
遺言書を作成することで、自社株等を後継者に集中することができます。
ただし、他に相続人がいる場合は、遺留分に配慮して遺言書を作成する方がよい場合もあります。
遺留分とは相続人のために残しておくべき最小限度の財産の割合で、例えば、相続人が子供のみ3人であれば6分の1となります。たとえ、遺言書で遺産の分割がない相続人でも、6分の1は取得する権利があるということです。
なお、平成21年3月から施行される民法特例(中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律)の適用により、事前の合意など一定の手続きをあらかじめ経ていれば、この権利の行使を制限することもできます。
自筆証書遺言
本人が、遺言書の全文・日付・氏名を自書して、押印したものです。
パソコンなどで作成しプリントしたものは自書ではありませんので無効です。
公正証書遺言
遺言の内容を本人が公証人に伝えて、これに基づき公証人が遺言書を作成したものです。
証人2人の立会いが必要です。
会社法に規定する制度を活用することによって、後継者等に自社株を集中させ、会社経営を安定させます。
会社法に限りませんが、制度の活用に当たっては、さまざまな規制などとともに、意外な”落とし穴”もあることに注意してください。安易な制度活用は、不測の税負担の発生や最悪の場合、会社を乗っ取られる可能性もあります。




種類株式とは、株主総会での議決権や財産権等が通常の株式(普通株式)と異なる株式です。事業承継対策に活用される主な種類株式には、無議決権株式(株主総会において議決権のない株式)と、拒否権付株式(黄金株:株主総会の特定の決定事項について、拒否権が認められた株式)があります。
平成20年10月に、一定要件を満たす会社の自社株を、後継者が相続で取得した場合、発行済株式総数の3分の2までに対応する相続税の80%の納税が猶予されるという特例が創設されました。したがって、全く株式を所有していない後継者が相続により全ての自社株を取得した場合、自社株に対応する相続税の約53%(2/3×80%)の支払を延ばすことができるわけです。
ただし、相続してからも5年間は雇用の8割を維持しなければならない等の制約があります。この制約を守らなければ、相続税を納付する必要があります。免税ではないことに注意してください。
なお、これにともない、相続税について、最高税率の引き上げや課税対象の拡大、課税方式の変更など抜本的な改正が予定されています。























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